• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第66章 戦う理由












―――深夜、ナナシは誰も居ない厨房で考えていた。

エルヴィンに貰った(正確には有無を言わさずもぎ取った)肉を
どう料理して食べるか、を。



謝罪の品とは言え一応お肉のお礼を朝食時に言おうと思ったが、
早朝から会議で出かけていたらしくエルヴィンとは会えないまま
今に至る。

尤もナナシにとってそれは瑣末な事なので気にしていないが。


「よし!パスタのアマトリチャーナにしよう!」


折角の高級お肉を一気に食べるのも勿体無いし、
パスタにすれば腹も膨れる。

実家からパスタやトマトなどの材料が差し入れされていたので
丁度良いだろう。


アマトリチャーナは作る者によって味や具材が変わる。

ナナシは取り敢えず、オリーブオイル、にんにく、唐辛子、
玉ねぎ、トマトソースを用意し調理に取り掛かった。

この世界・・・というか調査兵団は質素な食事が多いので、
たまにはパンチのあるものが食べたい。



パスタを茹でている間に具材を切って炒め、
茹で上がったパスタをそれに絡めて皿へ盛った後、
ちょっとお高いチーズをその上から擦り下ろせば完成だ。

他の兵士には見せられないたまの贅沢を噛み締めながら、
「いただきまーす」とパスタを一口食した所で、
ハッとする。






/ 1001ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp