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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第65章 男か女か








「・・・・いや、しかし謝って許して貰えると思うか?」

「ぶっちゃけ、ナナシはてめぇより心が広い。
懇親会の豚共から贈られてきた肉の塊を手土産にして行って来い」

「これ以上被害が出る前に怒りを抑え込んだ方が得策だ、
エルヴィン」


リヴァイとミケの助言を得て肉を持って行ったエルヴィンが
たった数分で執務室に戻ってきたので二人が首を傾げていると、
エルヴィンは困惑した様子で事の詳細を語った。






エルヴィンはナナシの部屋へ行き扉をノックしたが開けてもらえず、
廊下で謝罪を口にしていたものの全て無視されていたのだが・・・・
「お肉を上げるよ」と言った瞬間、扉が開き肉だけ掻っ攫われ、
また扉が閉じられてしまったそうだ。

ナナシは許すとも許さないとも言わず、
エルヴィンは思わず合鍵を使って突入しようかとも思ったが
それも危険だと考え撤退してきたのだという・・・。



「肉だけ取られてしまったが・・・許して貰えたのだろうか?」


真剣な表情で呟くエルヴィンに
「明日もう一度謝れば良いじゃないか」と提案してみたが、
明日は早朝から会議の為調査兵団を空けるので
ナナシと話す時間は皆無だった。


「・・・ナナシの事が気になり過ぎて会議どころでは無いな。
リヴァイ私の代わりに会議へ・・・」

「ざけんな、団長として会議に参加してこい。
責任を放棄する男は嫌われるぞ」

「エルヴィンがいない間に俺達がさり気なく
ナナシにどう思っているか聞いておいてやるから、
行って来い」


翌朝、後ろ髪引かれる思いでエルヴィンは会議に参加する為
出立した・・・。






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