過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第62章 不運な男1
俺が寝ている間に襲撃があって、
うちの新兵が余計な手を出して捕獲に失敗し、
エルヴィンが全ての指揮を取って犯人達を追っている・・・という絶望だ。
いや、エルヴィンなら犯人を全員とっ捕まえて、
人質も無事救出してくるくらい朝飯前だと思っている。
それは本心だ。
・・・・だが、俺はその後のエルヴィンが凄まじく恐い。
一件落着した後、被害に遭われていた皆様が
互いの無事に歓喜している時、
きっと俺はエルヴィンにどこか薄暗い部屋に呼び出され
・・・・脅迫の被害に遭うだろう。
これはもう確定した未来である。
正直な話、俺はとっととトンズラしたい。
でも、そんな事をすれば後日百倍返しくらいで
俺に厄災が訪れるため、それも出来ない。