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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第56章 悩ましい詰問







「あぁ・・・私のナナシがどこの馬の骨ともわからないヤツに
汚されていたとは・・・っ!今すぐそいつを殺してやりたい!」


・・・もう死んでるんし、どこの馬の骨かはわかっているんだけど・・・

それを言うとまた面倒なことになりそうなので無言を貫いていると、
エルヴィンが空いている方の手で足を持ち上げてきた。


「な、何をする・・・っ!?」

「二番手だって構わない!今君といるのは私なんだ!
今日こそ、その身体に私を刻みこんであげよう!」



おかしい―――っ!
二週間程前に自分への感情を抑える薬を飲ませたはずである。
それなのに、何故エルヴィンは暴走しているのだろう!?
まさか、薬の効果が切れたのか?


ギラギラと血走った目のエルヴィンに恐怖感を覚えたナナシは
持ち上げられた足を自ら更に持ち上げ・・・そのまま振り下ろした。

ゴッ!という音と共にエルヴィンの脳天へ強烈な踵落としが決まる。








後日、エルヴィンはリヴァイ達に
「黒い天国が見えた・・・」と語ったという・・・・。







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