過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第51章 純情
化粧をしてドレスを見せた時のモブリットの反応は・・・
「顔を真っ赤にして『自分には色々ハードルが高すぎます』
とも言われたな・・・」
ハードルが高すぎるとはどういう意味だっ!?
一体何を見たんだ、モブリット!!と四人の心は
シンクロした。
「・・・・それって本当に大丈夫なのか?」
ミケのツッコミにナナシは少し眉を寄せ
「でも、モブリットは完璧な女装だと褒めてくれたぞ?」
と反論する。
四人はここであーだこーだ言っていても埒が明かないと判断し、
ナナシに今から女装を見せるように要求したが、
「面倒だし明日になれば見れるだろう?これから忙しいし・・・」と
言われてしまった。
確かに明日になれば見れるけれども、土壇場で問題があった場合
対処が難しいのだが・・・と返しても、
頑固な所があるナナシの意見を変えることは出来なかった。
「では明日で良い。その代わり明日は私と一緒に行くんだよ?
ナナシ」
「わかった・・・」
何だかんだでちゃっかりナナシと約束を取り付けたエルヴィンは
満足そうに微笑み、うっかり頷いてしまったナナシは少し経った後で
了承してしまった事に気づいて少し落ち込むのだった。