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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第50章 日常的ストーカー










「・・・何故助けてくれなかったんだ、ナナシ」


ナナシの下に辿り着いたエルヴィンが恨みがましく言うと、
ナナシは小さく舌打ちしながら「何の話だ?」と惚けてみせる。


舌打ちしている時点で気づいていたと
言っているようなものじゃないか・・・・。


邪険にされたエルヴィンは若干肩を落としつつ、
ナナシと話す振りをする。

そうでないと、先程の野獣の群れがまた襲い掛かってくるからだ。


今も背後で虎視眈々とエルヴィンと会話する隙を
窺っているのがよくわかる。


「あー、そういえば団長殿?」

「何かな?私の婚約者殿」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ちょっと巫山戯ただけなのに殺気の籠もった目で睨まれ、
追い出されかねないと判断したエルヴィンはすぐに謝罪した。

気を取り直して、もう一度「何だい?」と聞き返すと、
雑草化粧水を作るのに器材が必要なので、
作りたい兵士がいたなら器材の貸出をしてやってほしいと頼まれた。

そんな事ならお安いご用なので、エルヴィンは二つ返事で了承する。


女性兵士が喜んでいるのに、士気を落とすような真似は出来ない。


その返事にナナシは今度こそちゃんとエルヴィンに向かって
綺麗に微笑んだ。


裏のない笑顔にエルヴィンは、つい・・・うっかりと
反射的にナナシを抱きしめてしまい、次の瞬間には
投げ飛ばされ机の上に貼り付けにされた挙句、
講習の実験体にされることになった。


団長自ら美容の被験体になってくれる、というナナシの言葉に
女性兵士が群がり全身触られまくったせいで、
講義後には強姦に襲われた後のようなボロボロの姿で
廊下を歩くエルヴィン・スミスが目撃されたという・・・。









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