過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第50章 日常的ストーカー
「団長!どうぞ此方の席にお座り下さい!」
「教官も団長にそんな冷たくしなくても・・・!」
「今日はスキンケアの講義なんですから、
団長にも役に立つはずです!」
「そうそう!俺も男ですけど、肌は綺麗にしといた方が良いって
彼女に言われたんで、団長がここにいてもおかしくないですよ!」
「ありがとう・・・皆」
部下達に庇ってもらったエルヴィンは見惚れるような笑みを浮かべ、
女性兵士に用意された椅子にちゃっかり座ってしまった。
因みに席は中央のど真ん中で、
周囲は女性兵士が囲んでいるというハーレム状態である。
しきりに女性兵士達がエルヴィンに秋波を送っているが、
彼がそれに気づく素振りはない。
教壇に立ち尽くしていたナナシは、気持ちを切り替えて
「問題起こしたら、その場で対人格闘の講義に変えるからな」と
生徒達(主にエルヴィン)に釘を刺して、
保湿についての講義を始めた。