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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第50章 日常的ストーカー








「・・・・ナナシ、すまないが懇親会の件、
無かったことにしてくれ」


夕食の席でミケに突然そう言われ、
ナナシは目を丸くして顔色の悪い大男の顔を見つめた。

まさか顔面を泥水に叩きつけられるという嫌がらせを
リヴァイから受けたのだろうか、と思い、
ミケの隣に座るリヴァイにも目を向けたが
様子からしてどうもそうじゃないらしい。


リヴァイの顔色も凄く悪い。


むしろ二人揃って真っ白い灰になってしまったかのような
絶望感が漂っている。

花が咲いたように明るいのは、ナナシの隣に座るエルヴィンだけだ。
鼻歌混じりに食事を口に運んでいる。


「・・・・・わかった。ミケがそう言うなら無かった事にする」

「では、ナナシ!私の婚約者として懇親会に参加してくれるね?」


嬉々として言ったエルヴィンに、ナナシは暫く考え込むように
無言になった。


「・・・・・・いや、それも止めておく」

「何故だっ!?話が違う!」

「ミケが約束を無かった事にしたらお主の供をするとは
一言も言ってないし・・・それに・・・・」

「・・・・それに?」

「お主の付き添いで言ったら、挨拶回りに付き合わされて
出されている料理が食べられないだろう?
それは女装するよりも苦痛だ」

「・・・・・・・・・・・・・」






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