過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第49章 男たちの戦い
朝から兵団内が妙にそわそわしている雰囲気だな、と
兵士達の訓練を見終えたナナシは午前中感じた空気を
思い返していた。
特に班長以上の兵士達がそんな感じだった、と首を傾げる。
兵団に来てまだ日の浅いナナシは、
何かイベント事でもあるのだろうかと思ったが、
自分は別に兵士という訳でも無いので関係無いかと、
本部の廊下を歩いているとナナバに声を掛けられた。
「ナナシ!丁度良かった!色々アドバイスして貰いたい事が
あるんだ!来て来て!」
何か訓練で支障があったのだろうか?
なら出来る限りのアドバイスをしなければ、と
意気込んだナナシが連れて行かれたのは、
色取り取りのドレスやアクセサリーなどが置かれた部屋だった・・・。
何だか、前にもこんな光景見たことがあったような・・・と
思っていると、その部屋に複数の女性兵士がいる事に気づいた。
しかも何故か真剣な目でナナシを見据えている。