過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第46章 変態が絡む理由
執務室へ戻ると、リヴァイを中心に部屋を片付けてくれていたらしく
一斉に視線を向けられた上、ハンジに爆笑されてしまった。
「手を繋いで帰ってくるの二回目じゃん!どんだけ仲良いのよ!!」
ゲラゲラ笑うハンジの言葉に、
手を繋いだままだった事に気づいて手を離そうとしたが、
以前とは違いエルヴィンがそれを許してくれず逆に力を込められる。
「私達はとても仲が良いよ、ハンジ。
ナナシが私のプロポーズを真剣に受けてくれたからね」
「えっ!?」
「はっ!?」
「・・・っ!?」
「本当なのっ!?」
ハンジ、リヴァイ、ミケ、ナナバが同時に叫ぶように声を上げると、
エルヴィンは綺麗に笑った。
一瞬エルヴィンが何を言っているのかわからなくて
反応が遅れたナナシだったが、誤解を招くような言い方を
されたのだと気付き、必死に否定する。
「ち、違う!受けてなどおらぬ!何故かまたそんな話になって・・・」
「でも『心臓』が手に入ったら、私の気持ちに応えてくれると
言ったじゃないか」
「言ってない!必ずしも頷くとは限らんと言ったではないか!
というか、手を離せ!」
「君から繋いでくれたんだろう?もう少し君の手が温かくなるまで、
こうしていたい。なんなら君の身体全体も温めてあげるよ?」