過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第42章 買い物へ行こう☆
「私も一緒に行・・・」
「ダメだ、エルヴィン。今日はこれからすぐ幹部会議だ。
その後続けて予算会議で、おまえの机には未決済の書類が
山積みになっているだろう?」
「ぐ・・・っ!」
ミケの冷静な言葉にエルヴィンは頭を抱えた。
折角ナナシと買い物デートが出来ると思ったのに・・・。
「誰だ、午前中に会議なんてつまらないものを入れたのは・・・っ!
そいつが憎くて仕方ない!」
「てめぇだろ、それ。
自分で自分の墓穴掘ってるだけじゃねぇか、馬鹿らしい」
「・・・・・・すまないが、午前中は病欠で・・・」
「却下だ。病欠するなら部屋から出さないからな」
リヴァイとミケからそう言われ、エルヴィンは
「一度で良いからサボってみたいんだ!」と訴えたが
「団長がサボったら下に示しがつかないだろ」と一蹴されてしまった。
正論過ぎて何も言い返せず項垂れていると、
隣に座るナナシから袖を引かれる。
「お土産買ってきてやるから、駄々捏ねないで仕事をしろ。
もう大人だろう?」
「・・・・・・ナナシ」
エルヴィンがでかいため自然と上目遣いになってそう言えば、
何故か頬を染めながら財布をぽんと渡された。