過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第42章 買い物へ行こう☆
翌朝、食堂で朝食を摂っていると向かいの席に
ミケが座り、ナナシをジッと無言で見つめてきたので
「どうしたのだ?」と首を傾げた。
「おまえが忙しいのは重々承知しているが頼みがある」
「頼み?」
美味しくもない朝食を咀嚼しながらミケの言葉を待つ。
余談だが、明日から憲兵団から料理人を週三くらいで
貸し出して貰えるそうなので、明日からのご飯は今日のものより
きっとマシになっているだろう。
「俺にも腕輪とやらを作ってもらいたい」
「え?」
リヴァイは予想していたので軽くあしらったが、
まさかミケにまで言われるとは思わず目を丸くして驚いた。
確かにミケは人類最強の次に強いと言われるくらいの武闘派だが、
リヴァイのようにここまで強さに貪欲だとは知らなかった。
「・・・無理だろうか?
時間が掛かっても構わないんだが・・・・・・」
「あー・・・・そうだなぁ、リヴァイの次で良ければ作るが・・・」
そう言うとミケは優しげな笑みをふっと顔に乗せた。