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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第40章 どっちもどっち







食堂で食事を取ろうとしていたミケは
二人分の食事を持ったナナシを見かけ声を掛けた。


エルヴィンは一体どうしたのか・・・。


あいつがナナシを一人で彷徨かせる筈無い(過保護と欲目で)ので、
怪訝に思っていると、ナナシから「訓練でボロボロになっている」と
教えられ目を丸くした。


昼間ハンジに「死体のようになっている」とは言っていたが、
冗談として受け取っていたのでミケは急激にエルヴィンが
心配になりナナシに着いて行くことにした。


「多分執務も出来る状態では無いから、ベッドに運ぶのを手伝って欲しい」
とまで言われ、一瞬軍医を呼ぼうかとも考えたが、
状態を見てからでないと判断出来ないと考え直す。


団長執務室には、机に突っ伏したまま
ピクピクと小さく痙攣を起こしているエルヴィンがいて、
服も土やら埃で汚れボロボロの状態だった。


「エルヴィン!?大丈夫か!?」


あまりの異常な光景に駆け寄ったミケがエルヴィンを覗きこむと、
彼は物凄い汗をかきながら荒く息をするばかりで
何も答えなかった。


意識が無い訳ではないらしく、
双眼が開かれミケを睨むように見つめてくる。


「今話せる状態でも無いようだぞ?
迂闊に口を開けば筋肉のバランスが崩れると
わかっているようだからな」

「一体エルヴィンにどんな訓練をしたんだ?」

「訓練は現在進行形で・・・」

「やっほー!エルヴィンが死体になっているか確かめに来たよー・・・って、
えっ!?ええええええっ!?本当に死体になってんの!?
何でっ!?」

「うるせぇぞ、クソメガネ」






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