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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第20章 帰還への攻防





2日目、
出発した調査兵団は長距離索敵陣形のお陰で
何とかローゼの壁まで辿り着いた。


しかし、壁付近には予想以上に巨人が群がっており、
全員が戦闘に入る乱戦となった。

建物などを利用し何とか立体機動の長所を生かせるが、
巨人の数が多すぎて一人、また一人と食われていく。


居残り組だった調査兵団の面々も参戦したが、
駐屯兵団に参戦の兆しが見えずエルヴィン達は舌打ちした。

大砲を使えば調査兵団まで巻き添えを食らうというのはわかるが、
もっとやり方というものがあるだろうと業を煮やす。


ピクシスからの書簡では調査兵団が壁に着き次第、
駐屯兵団が支援する旨が添えられていた。

彼が約束を違えるとは考えられず、
何らかの圧力が掛かったのかもしれないと考える。


仕方なくエルヴィンは直談判しに一度壁の上へと登った。
そこには右往左往する駐屯兵団の兵士がいて、
エルヴィンの姿を見ると誰もが視線を逸らした。


「エルヴィン団長!」


ピクシスか責任者を探していると、
遠くからモブリットが大慌てて駆け寄ってきて、
ここ数日の出来事を掻い摘んで説明した。

モブリット曰く、
ピクシス司令は急遽上層部に呼び出されここにはいない上、
上からの出撃命令が出ないという事で
駐屯兵団からの支援も受けられない、と。



その報告を受けたエルヴィンは歯噛みしながら考えを巡らせる。


目の前で仲間が次々死んでいく中、
どうすれば助けられるのかと思案していると、
ピクシスの代わりにここを指揮しているという男がやってきた。




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