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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第2章 金髪碧眼の少年




最後の言葉は聞き取れなかったが、
二度と会わないだろうから気にしない。

この世は一期一会で充分だ。

自分には自分なりの成すべき事があり、
あまり他人と関わるべき存在ではない。



この世界にいるためには定期的に『異世』へ戻り、
身体をメンテナンスしなければならず、
更に言えばこの世界と異世の往復には多少のタイムタグが生じてしまうのだ。

それ故誰かと再会する確約も出来ない。

今度あの子供に会ったとしても、
数年から数十年後になるだろう。




…流石に自分を覚えてはいまい。




人間に肩入れすれば自分が痛い目を見るのはわかりきっている。




たまたま歩いていた道端に、愛しい団長と同じ金髪碧眼の人間がいたというだけの話だ。






振り返るな、と自分に言い聞かせて路地を走り抜けた。

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