第5章 永光〜お万の君〜
湯殿で汗を流し、湯殿係の夏津と
少し手が触れ合っただけで…
「あぁんっ!」
変な声が出てしまったのだ。
「お前…」
顔を少し赤くして驚く夏津に、猛烈に
恥ずかしくなって私は逃げ出した。
どうしよう…どうしよう…
身体が温まったのもあってか、
下半身が疼き熱くてたまらない。
こんな時誰かに会ってしまったら…
それから誰にも近づかないようにして
過ごし、それでも我慢しきれずに
結局夜更けに永光さんの部屋を訪れた。
「お待ちしていましたよ…」
私は無言で永光さんに抱きついた…
「どうですか?効き目は…」
「す…すごくて…
早く…早く触ってください…」
気が付くと永光さんにすがりつき、
自分から口づけして
その先をおねだりしてしまっていた。