第4章 鷹司
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褥の中で、疲れきった瑠璃の身体を
抱きしめながら俺は考えていた。
俺は…実は瑠璃に求婚するつもりで
夜伽を引き受けたんだ。
当たり前だろ?
添い遂げるっていうのは少なくとも
俺にとってはそういうことだ。
でも…
瑠璃にはすでに経験があった。
城下でっていうのは、
やっぱり考えにくい。
てことはもしかしたら大奥に
想う奴がいるのかも…
俺は自信をなくしていた。
どちらにしても少し時間が必要だ…
「瑠璃…?
俺はお前が好きだよ。
だから、俺を正室に選んでくれたら
一生お前だけを大切にする。」
「鷹司…」
「でも、お前が同じように想って
くれないと意味がねぇ。
俺は待ってるから…心が決まったら
俺のところに来てくれ。
但し、そんなに気が長くないからな?」
その間にも瑠璃は
夜伽を選び続けなくてはならない。
俺は心中穏やかでは無かったけど…
無理して笑顔を繕った。
瑠璃…