第4章 鷹司
次の日の夜。
瑠璃は大奥に渡り、一つの褥の前に
鷹司と向かい合っていた。
「俺…本当は、こんなしきたりとか
大嫌いなんだ。
それにお前の置かれた境遇にも
腹が立って仕方がねぇ。」
「うん…」
「でも、お前が選んだなら…
俺も選ばざるを得なくて…だな…」
「うん?…」
「とにかく!
俺は好きでもない奴と
こんなこと出来ねぇんだ。
それに、初めての夜伽が他の奴になる
かもって思ったら…」
よくわからないけど鷹司からの好意は
感じた瑠璃は、鷹司の寝間着の袖を
キュッと握り顔を赤らめうつむいた。
あ〜なんでこいつは
こんなにかわいいんだよ!
もう我慢できねぇ…
瑠璃の身体を引き寄せ、
強く強く抱きしめた。