第3章 春日局
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瑠璃が目覚めると、書物に目を通す
春日局の姿が目に入った。
あれ?私…
はっ!と慌てて自分の姿を確認すると
いつの間にか寝間着を身につけていた。
「ようやく目覚めたか。」
「……申し訳ございませんでした…」
「わかっているとは思うが…
貴女の務めはお世継ぎを生むことで
あって、あのように意識を失うほど
乱れることではない。」
あまりの恥ずかしさに言葉も出ない。
でもその通りだ…
「はい…」
「まぁ良い。
貴女の身体が存外この任に向いている
ことは充分わかった。
ほら、その表情…
フフッ…男にはたまらないな。」
春日局様…意地悪……楽しそう…
瑠璃は涙目になりながら思った。