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新章イケメン大奥✳︎逆ハーレムの世界✳︎〔裏〕

第14章 日向


開いた襖から
部屋の中に伸びる大きな影…
入ってきたのは日向だった。


「日向様…
水尾様とお話しされたとか…」


「ああ…だが俺も、あの娘に
してやれることは無いかと
考えていたところだった。
俺は…水尾様の御意見に
従おうと思う。」


それは、日向の一生を決める、
更には瑠璃や春日局はもちろん
大奥や幕府に係る数千の人間たちの
一生を決める、とてつもなく
大きな決定だった。


「日向様
一度決めてしまえば後にはもう…」


「解っている。
家光は急死したことにしよう。
実際そうだったんだ。
何も不自然なことは無い。
幕府は…家光の兄である俺が治める。
瑠璃には、瑠璃が本来生きている場所
での幸せを求める権利があるのだ。」


「…はい…その通りですね。
緒形はなんと…?」


「今も確認してきたが
あの病はもう完治しているそうだ。」


日向が将軍となり、瑠璃は城下に戻す…
それに係る一切のことに
朝廷は協力を惜しまない…
それが水尾の出した提案だった。
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