第11章 緒形の診察室〜午前編〜
「なんということだ!
あのような初心な娘に
無理強いをするとは…!」
「いえ、必ずしも
無理強いというわけでは…」
「無理強い以外に何がある!
おなごがそのようなことを
望むわけがない!
俺には…何かしてやれないのか…」
「日向様…あまり興奮されると
御身体に触りますので…
そうですね…日向様のお立場でしたら
日向様にしかできないことが
何かあるかもしれませんが…」
「俺の立場でしかできないことか…
俺も考えてみよう。」
何が瑠璃さんの本当の幸せなのか…
悩ましいですね。
私としたことが全ての方には
処方箋をお渡しできませんでした…
午後の診察で瑠璃さんとお話するのが
楽しみになってきましたね。
愉しそうに午後の診察の準備を
始める緒形だった…