第10章 夏津
夏津の表情にも
少し余裕が無くなって来た頃
私の腰を掴み繋がったまま
夏津が歩き出した。
「えっ?!」
「声我慢しろよ…」
板の間まで移動する間も
夏津は私の中で動き続け…
到着するとそっと床に寝かせてくれた。
確かにあの場所では
実はもうお尻が痛かったんだけど…
板の間は出入り口の近くで
今の時間だと火影がすぐそばに
控えているはずだ。
私は手を口元まで下ろし
必死で手ぬぐいに噛み付いた。
それを合図に夏津が激しく突き上げる。
私の感じる場所を何度も何度も…
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
「んんっ…んっ…んんん〜っ!」
湯殿の中で、獣のような荒い息遣い
だけが大きく響き…
二人は互いに
感じたことの無いような興奮に包まれ
激しいけれど静かな絶頂を分け合った…