第1章 「世界は理不尽すぎたんだ」
~シンタローside~
そういえば最近、エネがどこかに出かけることが増えた。
「おいエネ、いつもどこに行ってんだ?」
『ご主人には関係ないですよ。友達ですから』
電脳少女に友達、ねぇ……?
あ、そうだ。
きょうミルクの更新日だった。
……あったあった。
ん?
あぁ、チャッ友に小説プレゼントか。
オレは小説書けないしな。
『ご主人、ミルクさんと比べちゃダメですよwwwwwwww』
「いや、お前セトの能力持ってたか?」
「いつになったらシオンが顔を出してくれるんだか……」
キドが呟いた。
シオンというのは、キドの妹らしい。
オレより長いヒキニート。
『あの、ご主人。シオンさんて、ヒキニート歴何年ですか?』
「あ? ……5年だったと思うが」
エネはハッとしたように、どこかへ消えた。