第1章 「世界は理不尽すぎたんだ」
『そうそうシオンさん』
「うん?」
『私のご主人も、曲を作っているんですよ!!』
「へぇ!! いい曲?」
『全くですよ。何かキモチワルイ歌詞ばかりです』
「あ、あはは……」
そのご主人のシンタローさんも可哀想だ。
知らないところで、物凄くバカにされているのだから。
『あの、シオンさんって、何で引きこもっているんですか?』
「……何でだろうね? わかんないんだ」
わからない訳がない。
私だって、理由もなく引きこもったりしない。
あんなことがなければ、引きこもったりしてなかったよ……