第6章 ~9月~
「次の日、私は苑華の家に行ったんです。
そしたら、出掛けたって言われて。
苑華が行きそうな場所を全部探したんですけど、いなくて、もちろん連絡はつかなくて、最後に学校に行ったんです。
校門を入ったら…………………苑華が目の前に…………………倒れてました。
屋上から飛び降りたみたいで、携帯に遺書もありました。
翔「………………自殺?」
私は頷いた。
「私が………………もっと……………苑華のこと…………………早く見つけていれば……………もっと………………考えてあげていれば………………………………ごめんなさい……………。」
私の目から涙がこぼれていた。
もう、抑えられなかった。
「先輩の名前を聞いたとき、言うべきだったんです。
そしたら
こんなに、好きになることなんてなかった。
ごめんなさい、先輩。」