第11章 夏祭りと 【坂本龍馬】
艶子視点
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「夏祭り…?」
「はいっ、島原の外でやるらしいんですけど…出来たら一緒に行きたいなと思いまして…」
「艶子はんから誘ってもらえるのは、ほんに嬉しいことじゃのう!」
そういって、龍馬さんは豪快に笑う。
私は今日、龍馬さんのお座敷に呼ばれていた。
「いいんじゃが…艶子はんは休みはもらえるんか?」
「秋斉さんにはもう、許しをもらっていますよ」
「ほうか!それなら行こう!艶子!」
龍馬さんはふにゃりと笑った。
「龍馬さんはその日、お忙しくないんですか?」
「忙しいと言えば、忙しいんじゃが…やることよりも艶子の方が大切に決まっとる!」
その言葉を聞いて、私の頬は真っ赤に染まる。
「わ、私だって龍馬さんが大切ですから!」
そういうと、龍馬さんは満足そうに微笑んだ。