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枡屋 〜艶が〜るの向こう側〜

第6章 夏祭りと 【土方歳三】





いいもん、一人で行ってやる。



そう決心して、私は歩みを進めた。


(願いが叶うもの、土方さんに見せたらなんて言うかな)



(いや、馬鹿にされるだけかもしれないな)



「…おい」


(そういえば、花火大会もあるって言ってたな)


「…待てよ」


(本当は、土方さんと一緒に見たかったんだけど…)


「おい!艶子!」


「っっわあ!」


急に手を引っ張られて、飛び上がるほど驚いた。


「何回も俺を無視するな」


振り向いた先には、怒りの相手がいた。


「無視してません。で、何ですか」


思わず突っかかったような態度になるわたしに、さらに驚く言葉を投下してきた。


「…俺も、祭りに行く」


「え?」


「…行かないと言ったのは、お前を連れて行きたくなかったからだ」


どこか視線を外して言った土方さん。


連れて行きたくないのには、わかったけど…


何故だろう。


私を隣に並べて歩くのが嫌とか?



沖田さんたちにからかわれるのが嫌とか?



いくら考えても答えは出ない。



「…手前を人前に晒したくねえんだよ」


そう言って、額に手をおいて項垂れる土方さんの頬が若干赤いのは気のせいだろうか。


「え、何で…」


「っ察しろ!何度も言わせるな!!…鈍感過ぎて困る」


そう言い捨てて、土方さんは部屋へ歩いて行ってしまった。




____________



土方歳三
「何故あんなに艶子は鈍感なんだ」



「独占欲丸出しですね。本当に回りくどい。オチ未設定でダラダラ書いたらこうなりました」


土方歳三
「手前、好き勝手言ってくれるじゃねえか」


艶子
「?土方さんどうしてそんなに怒ってるんです?あっちで一緒に花火見ましょう?」


土方歳三
「…ああ」



「ちょっ!!艶子さんに声かけられた瞬間鼻の下伸びてたよ…」




END

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