第8章 Love Situation
「…わっ、私は、デビュー当時から嵐さんの大ファンで、ずっと応援してました。さっき、二宮さんの話を聞いて、最初信じられませんでした。今でも、できることなら信じたくありません…。
多分、ここにいる皆、ここにはいない大勢の人たちも同じだと思います。
でも、二宮さんのその彼女さんに対する気持ちが本気だってことが私には伝わりました。
彼女さんのお話をされてる時の二宮さんは、とても幸せそうに見えました。
……私の大好きな人が幸せそうだと、私も幸せです。
少なくとも私は、お2人に幸せになってもらいたいです。」
女性が言い終わると拍手が起こった。
あたしたちは、顔を見合わせお礼を言った。
すると、女性も笑顔になった。
でも次の瞬間、真剣な顔つきになる女性。
「ただしです!
せっかく彼女さんが隣にいるのだから、この場で一生の愛を誓ってください。私たちは、お2人の披露宴などには行く事ができません。
だから、7万人のファンの前で彼女さんを死ぬまで愛し抜くことを誓ってください。
私たちが証人になります。
これだけのファンを大切にできる二宮さんなら、きっと彼女さんを幸せに出来るはずですよね?
…私たちだって、これからも嵐さん、そして二宮さん夫婦を応援し続けることを誓いますよ」
またも、拍手が起こった。
あたしは、女性の言葉に胸打たれて号泣中です。
和くんを見上げると、和くんもあたしを見ていたみたいで、バチッと目が合った。
「にの~、早く言っちゃいなよ~(ニヤニヤ」
4人がニヤニヤしながら、和くんに催促してくる。
「………?」
「……は、はい…」
和くんが照れ出すから、あたしまでテンパる。
「…俺、これからも隣にいたいって思ってもらえるように頑張る」
「…うん」
この時点でもう少しずつ視界が滲んでくる。
「俺は生涯、を愛し抜くこと、ココに誓います」
和くんが親指であたしの唇をなぞった。
あたしの中で時が止まった。
周りがスローモーションのよう。
そして。