第2章 サプライズバースデー
あたしは、満面の笑顔でそう答えた。
すると、二宮さんもさっきとは違う、いつものアイドルスマイルを浮かべた。
あたしは、なんだかフワフワしながらエレベーターに乗った。
二宮さんと会うのは、今日が最後だと思ってた。
二宮さんの、あの言葉、信じてもいいですよね?
本当なら、すごく嬉しいな。
ニヤけながら、自分の家に向かっていると誰かに名前を呼ばれた気がした。
振り向くとさっき別れたはずの相葉さんが、いた。
「ちゃん?」
「……相葉さん??」
「……もしかして、家、ここなの?」
「あ、相葉さんこそ……。」
あたしと相葉さんは、お互いの部屋番号を交互に見た。
「隣じゃん!」「お隣じゃないですか!」
あたしたちは、くすくす笑った。
てか、こんなことってあります?
「驚いたな~。ちゃん隣に住んでたんだね!
てことは、もしかしたら前に会ってたかもね」
「そうですよね!」
なんて話してたら、足音が聞こえた。
やばい、相葉さんだってバレちゃう!
あたしたちは、慌てて自分の部屋に戻った。
それにしても、びっくりしたなぁ。
相葉さんがお隣さんだったなんて。
でも、隣に住んでるのに知らなかったってことはかなり、気をつけてるんだろうな。
相葉さんも、ドアを閉めるとき、また今度ね、と言ってくれた。
そんな風に言ってくれて本当に嬉しい。
あたしは、この時からもう……。