第3章 新しい家
それから数ヶ月。私は勉強に勤しんだ。
勉強は嫌いではないし、魔法を学べるなんてわくわくする。
お父さんは忙しくてあまり家にいないけれど、好きに冷蔵庫のものを使って料理とかして良いし、何より私の部屋の隣に巨大な図書室がある。いつでも好きなときに本を読めるのだ。
英語はすぐにマスターしてしまった。そしてこれから学ぶだろうとお父さんから言われていた魔法の教科書を読みふけった。そしてすぐに数年かけて習う呪文などを頭に入れてしまった。...自分でも天才だと思う。
残念ながらまだ杖などは買ってもらってないので実際に呪文はかけられないが、自分の指を杖に見立てて呪文を唱えると、杖ほどではないが効果があった。
図書室の本を読むうちに分かったことだが、お父さんはホグワーツの校長先生らしい。つまり、とっても偉い。
あとなんか私の同い年の男子で、凄い魔法使いに殺されかけたけど生き残った子がいるらしい。ただ今はどう暮らしているのか書いてあるものが一つもないのが気になる。
ある日、5年生用の教科書を読んでいたところ、ドアのベルが鳴った。
お父さんくらいしかこの家に来ないし、お父さんは暖炉のほうから来るからまずベルなんて鳴らさない。
誰だろう、と思って玄関を少し開けて見ると...
「お前がミコか?」
なんか巨大な人が立ってた。