第5章 ダイアゴン横丁
お金がないことを思い出したりしてハグリッドから銀行について聞いたりした後、『漏れ鍋』に行った。
漏れ鍋の前に着くと、ハリーはミコに言った。
「ねえ、魔法界の事知ってる?」
行く途中話すそぶりもなかった彼女だが、普通に話してくれた。
「全然知らない。私今までにほんの孤児院にいたんだけど、なんか6月に魔法使いに引き取られて。多少部屋にあった本を読んだりしたけど...」
自分以外にも魔法界についてあまり知らない人がいるのは心強かった。
漏れ鍋に入ると知らない人(クィレル先生含む)と握手することになってかなり疲れた。その間ミコはハグリッドの斜め後ろに目立たないように佇んでいた。
ダイアゴン横丁に入ると、今まで見たことのないようなものや魔法使い達でごった返していた。辺りを驚いたように見回していると、隣でミコも目を輝かしているのに気づいた。(そっか、少し感情が読みにくいけれど、マグルと育てられて、新しい学校を楽しみにしていて、自分と同じなんだ。)