第5章 ダイアゴン横丁
ふくろうが窓ガラスを叩いている音で目が覚めた。
窓を開けると、新聞をハグリッドの上に落としたフクロウは、コートを激しく突っつきだした。
「ダメだよ」
追い払おうとしたけれど、なんだか攻撃されそうだった。
「新聞配達料、払って欲しいんじゃないかしら?」
「えっ?」
聞いたことのない声がして声が出た方向を見ると、女の子がいた。長いストレートの黒髪の美少女(←ここ重要)が小屋の壁に寄りかかっている。
とりあえずコートからコインをいくつか見つけ出し、ふくろうの足についていた袋に入れたところで、ハグリッドが起きた。
大あくびをしてハグリッドは立ち上がり、伸びをした。
「出かけようか。今日は忙しいぞ。ロンドンまで行って、お前さんたちの入学用品をそろえんとな。」
「お前さん“たち”?ってことはあの子も?」
こちらをじっと隅から観察するかのように見ている女の子を指しながら言った。
「そうだ。この子も今年からホググワーツに入学だ。自己紹介はしたか?」
「まだよ。」
すっと歩いてきて、彼女はハリーと向き合った。
「私はミコ。これからよろしくね。」
「うん、僕はハリー。よろしく。」
にっこりと笑った彼女の顔は綺麗だった。