第4章 生き残った男の子
「ハリーは今ここだ。」
そう言われてもなかなか信じられない。こんな倒壊寸前の小屋の中に人がいるとは到底思えないのだが...
「ちょっと下がってろ。」
いきなりドアを蹴りだした。
そんなことしたら壊れるよ、なんか嫌な音がする、あ...壊れた。
ハグリッドの後を追って部屋の中に入った。ハグリッドは身を屈めても通れるかあやしい所だったが。
「お茶でも入れてくれんかね?ここまで来るのは大変だった...」
当然だ。雨の中飛んできたのだから。
ソファに座っていた太っている子を追い払うと、部屋の隅のほうにいたやせている男の子を見た。
「おーっ、ハリーだ!」
ハリーはなんだか怖がっていた。
そして色々起こった(八リーを魔法使いだと説得したり、ダーズリー家を黙らせたりした)あと、ようやく皆は眠りについた。
私はずっと気づかれずに玄関のそばに立っていた。悲しい。
そしてようやく気づいてもらえたのはその次の日の朝だった。(どんだけ影薄いんだ)