第12章 『森の中で』
さして本体らしき大勢の馬の足音や人の息づかいが聞こえた辺りから私は伝う木の枝の高さを高くして下の人達に気づかれないようにエルヴィンさんを探した。
その途中でミカサが目を覚ましたので自分で走ってもらった。
天姫「いた!エルヴィンさん!それに先生!!」
・・・あ〜なんか先生見たの久しぶりだ。
エルヴィン「リヴァイ!どうしたんだ」
・・なんで抱えられてるんだ。しかもそれは俗に言うお姫様抱っこじゃないか。
普通は逆だろう。
カカシ「天姫は無事みたいだね」
・・リヴァイ…逃げられなかったんだな。
逆に言えばそれだけの負傷を負っている可能性があるわけだ。
リヴァイ「俺は大丈夫だ。
おい、良い加減に降ろせ」
ドスの効いた声と共にギロリとこちらを睨んでから飛び降りた。
天姫「この際壁まで運ぼうかと思ってたのに。」
リヴァイ「あ?」
またしても睨まれたので私は黙ることにした。
エルヴィン「リヴァイ、報告を頼む。それと天姫にはリヴァイの怪我についての報告を頼む。」
天姫「リヴァイさんは、女型の巨人からミカサを庇い右足を痛めてます。」
リヴァイさんも簡潔に女型の巨人には逃した。と言った。
ちゃんとした報告は無事壁内に戻れた時にすることとなった。
今はエレンの無事とリヴァイさんがどれだけ動けるかを伝えられればいいのだ。
こうして報告は簡潔に済まされ撤退命令がエルヴィンさんから全員へと出された。
帰りでも巨人の被害には多少あったがどうにか門まで帰って来れた。
中に入ると町の人からは避難の声が囁かれたり叫ばれたりしていた。
その人の中を列で通って行った。