第4章 -素直-(笠松幸男)★
「清瀬…いるのか…?」
ガラッ…
オレは体育倉庫の扉を開ける。
明かりは付いていない。
オレは明かりを付けて、
体育倉庫の中に入った。
明かりを付けても、
夜の体育倉庫は薄気味悪い。
「おい…っ。清瀬…‼︎
なんだ…やっぱいねーじゃねぇか。」
「笠松?」
清瀬の声にオレは振り向いた。
なんでだ…?
コイツ、中にいたんじゃ…⁈
「きゃ…っ。」
「おいっ。大丈夫かっ⁈」
突然、清瀬は誰かに押されてよろけた。
オレは思わず走って清瀬を抱きとめた。
ガチャン‼︎
ガチャガチャ…ッ‼︎
「えっ⁈や、やだ…っ。」
「おいっ‼︎誰だ⁈開けろっ‼︎」
「笠松‼︎
オレらの自主練終わって、
覚えてたら開けに来るわな。」
「笠松、悪いな。しっかりな‼︎」
「自分、燃えてきたっス‼︎
笠松さん‼︎応援してるっス‼︎」
「早川‼︎うるさい!」
「笠松さーん‼︎りあさーん‼︎
またあとで〜♪」
あ、あ、あ、あいつら〜〜〜っ‼︎
ハメやがったな…っ。