• テキストサイズ

〜Mint Candy Story〜

第35章 -冬シチュ三部作③-(青峰/宮地/木吉)


「サンキュー。別にいいじゃん。
部屋、キレイなんだし。」


「そんなことないよ。」


白い湯気の出ているコーヒーを
清志の隣で一口飲む。


ただのインスタントコーヒーなのに、
清志の隣で飲んでいるだけで、
普段の何倍も美味しく感じる。


「あったまるな。」


「ね。今日寒かったもんね。」


「もうちょっとだけ、
あっためてくんねー?」


「えっ⁈」


そう言うと、
清志はコーヒーをテーブルに置き、
わたしの肩にコテンと頭を置いて、
わたしの腕にギュッとしてきた。


「清志…⁈ど…したの⁇」


「なんもしねーよ。
その代わり今だけ…ちょっと充電。」


清志は本当に充電するかのように、
わたしの腕をさらにギューッとする。


「いいよ。」


わたしもコーヒーをテーブルに置いて、
あいてるほうの手で、
清志の背中をポンポンとする。


「あのね、本当は今日も
ずっと一緒にいたいよ。」


「…‼︎」


「清志がイヤとか…その…
警戒してるわけじゃなくて…」


「わかってるよ。」


清志が急に顔をあげる。


…っ⁈


「…♪やっぱ真っ赤だな。」


「きゅ…急に顔あげないでよっ。」


形勢逆転だ…。
ニヤリとした清志に、
今度はわたしが頭をポンとされる。


「ははっ…。そうだ!
さっきのネックレス…してみろよ。」


「うん。」


わたしはネックレスを取り出した。
何度見てもやっぱり可愛い。


「貸して?」


…ドキッ。


清志が腕を伸ばして、
ネックレスを付けてくれる。


「うん…よく似合ってる…」


「ありがとう。あ…鏡見よ…」


…⁈



…ギュ。


鏡を見ようと思ったら、
そのまま清志に抱き締められてしまう。


「すみれ…好きだ。」


「わたしも好きだよ。」


…チュ。


啄ばむようなキスを何度もする。


「あ…雪…?」


ふと顔をあげ、窓の外を見ると、
キラキラした粉雪が
舞っているのが見える。


「初雪だな…」


「うん。」


「なぁ?」


「ん?なぁに?」


「雪降ってきたし…
やっぱ今日は帰れねーかも。」


…⁈





わたしは返事をする代わりに、
清志にそっとキスをした。



聖夜に舞い散る初雪は、
今夜はやみそうにない。



---End---

/ 550ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp