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〜Mint Candy Story〜

第26章 -屋上-(青峰大輝)


…っ⁈


青峰くんは無意識なんだろうけど、
たまに人をドキッとさせるコトを言う。


「ほんとはさつきのコト
待ってるくせにー。」


でも、わたしはいつも冗談で返す。


「はぁ⁈なんでだよ⁈
さつきなんてキーキーうるせぇし。」


「でも、青峰くんの好きな
巨乳じゃん。」


わたしが男だったら、
絶対さつきに惚れている。


「さつきは例外。
つか、それならすみれだって…」


青峰くんはわたしの胸元を
ジッと見つめてきた。


「バ…バカっ!見ないでよ!」


わたしは思わず青峰くんの顔を
ペチンと叩いた。


「…ってぇなー。
つか、今日はなんだよ?」


「あ!数学!
数学の課題、出してないでしょ?」


「あ?んなの、知んねーよ。」


「もう。
また青峰くんだけだってよ。」


「やってるわけねーだろ。」


「えぇ⁈しょうがないなぁ。
教えてあげるから、教室行こ?ね?」


わたしは思わず苦笑いをしてしまった。


「だりぃよ。めんどくせぇ。」


「だーめ。ほら、行くよ?」


わたしは青峰くんの肩を、
ポンポンと叩いた。


「すみれっ。」


「え…?」


突然青峰くんは、
肩を叩いていたわたしの手を取り、
ジッとわたしの目を見つめてきた。


「なぁに?」


「…行くなよ。」


ドキン…。


急に青峰くんに見つめられて、
思わずドキンとしてしまった。


「”行くなよ”じゃなくて、
青峰くんも一緒に行くのー。ほら。」


ドキドキしてるのを悟られないように
わたしはいつものように話し、
青峰くんの手を引っ張った。


「すみれはオレ係なんだろ?」


「へ?」


青峰くんが突然思わぬことを言った。
わたしの手を握り返してきながら…。


「青峰係っつぅの?
なんかネーミングはイマイチだけど。」


「えっ⁈あ…なんで知ってるの⁈」


青峰くんが知っているのが
意外だったのと、
青峰くんに手を握られている今の状況に
わたしはかなりテンパっていた。


「さつきに言われた。」


…‼︎なぁんだ…さつきか。


また少しだけ淋しい気持ちになる。
わたしってイヤなコだな…。


「つか、オレ係なんだったらさ…」


…?


「…⁈ちょっ…⁈」


そう言った瞬間、
青峰くんはわたしの膝に頭を置いた。


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