第21章 -大雨-(高尾和成)
-高尾side-
「お〜い‼︎」
部屋の隅で固まってるすみれ。
「お〜い‼︎すみれちゃ〜ん?」
すみれ…絶対緊張し過ぎてるし。
「すみれーっ‼︎」
ペチン☆
すみれの頭を軽くこずく。
「…っ⁈いたーいっ。」
「な〜に固まってんの(笑)?
ほら、タオル♪」
オレはなるべくいつものテンションで、
すみれに話しかける。
「…っ⁈ありがと…。」
「…っ⁈…おう。」
ココで上目遣いは無しだろ〜⁈
つぅか、すみれのTシャツっ⁈
濡れてブラ透けてんじゃん‼︎
オレはTシャツを脱ぎながら、
目のやり場に困り果てていた。
まぁ、ちょっと迷ったけど、
雨風凌げて、シャワー浴びられるし、
オレたちは、民宿の方のご厚意に
甘えるコトにした。
すみれ、風邪ひかせるわけにも
いかねーし。
けど、ワガママ言えねぇけど…
同じ部屋って……。
バサッ…
「和成っ⁈」
Tシャツを脱いだだけで、
すみれは過剰に反応していた。
「なんだよ?」
「な、な…なんで脱ぐの⁈」
すみれが後ろを向いた。
「は⁈濡れてるし風邪ひくじゃん!
すみれもあっちで脱いで、
先にシャワーしてこいよ。」
なるべく自然にすみれに言う。
オレが緊張しすぎるわけにはいかねー。
「シャワーっ⁈あの…でも…っ」
「なに?
オレ相手に意識してくれてんの(笑)?
珍しいじゃん(笑)」
ほ〜らな。
やっぱりすみれが緊張してる。
「な…っ⁈い、意識って…⁈
あの…別に…っ‼︎‼︎」
「あ〜!や〜らし〜(笑)
すみれ、オレとHしたいの(笑)?」
「な…っ⁈」
「あのさ、オレたちは雨宿りに来たの!
Hしに来たわけじゃないっしょ?」
すみれを落ち着かせるように
ゆっくり言った。
「当たり前でしょっ⁈」
でも、即答されると、
それはそれで凹むな…(笑)
「じゃ、大丈夫だろ?
意識しすぎんな?」
オレはニカッ笑って、
すみれの頭をポンとした。
「和成……」