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〜Mint Candy Story〜

第16章 -保健室-(青峰/宮地/赤司)


「赤司…くん⁇」

「オレ以外の人が
オレのすみれに触れるなんて…」

切ない表情のような…
でも、なんだか少し怖い…
なんとも言えない表情で、
赤司くんはわたしを見ていた。

今…”オレのすみれ”…って…⁈

「赤司くん…」

「ふっ…それにしてもすみれさん、
よく寝ていましたね。」

わたしがもう1度赤司くんを呼ぶと、
さっきの表情が嘘のように、
赤司くんはまた敬語に戻り、
優しく微笑んでくれた。
呼び方も…元に戻っていた。

「わたし、そんなに寝てた⁇」

「寝顔が可愛かったですよ♪」

「な…何言ってるの⁈」

突然の赤司くんのことばに、
わたしは真っ赤になってしまった。

「恥ずかしがる必要ないですよ?
本当に可愛かったんだから。」

クスクス笑いながら、赤司くんは
わたしの顔を覗き込んできた。

…っ⁈

「もう。そ、そういうこと…
すんなり誰にでも言えちゃうから、
赤司くん、モテるんだ…?」

「誰にでも?心外だな。
誰にでもなんて言わないですよ?」

「ふぅん…そうなんだ?」

元に戻った赤司くんに安心し、
わたしは冗談ぽく聞いた。

「疑ってますね?」

「う〜ん…疑ってる…」

わたしがそう言うと、
赤司くんはジッと
わたしを見つめてきた。

「疑ってる…?」

「う〜ん…あ…赤司くん⁇」

また敬語でなくなった赤司くんは、
わたしから視線をそらさず、
ギリギリまで顔を近づけてきた。
ベッドに横になっているわたしは、
逃げようがない。

「あ…あの…赤司くん?」


…チュ。


「これで信じてくれるかい?」



突然赤司くんにキスされた。

わたしは何も言えなかったが、
当の赤司くんは余裕の表情だった。

「ダメ?じゃ…もう1回…」

「う…疑ってない‼︎信じた‼︎」

また顔を近づけてくる赤司くんを
どうにか止めて、
わたしは息を整えた。

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