第16章 -保健室-(青峰/宮地/赤司)
いつのまにか青峰くんが、
わたしに覆いかぶさるように
近づいていた。
「じゃ…オレと一緒だな?」
「な…なにが⁈」
もうキス寸前の距離…。
青峰くんの息がかかる…。
「オレもすみれのコト、
キライじゃねー♪」
…っ⁈
キライじゃない…⁇
一緒って…⁈
聞きたいコトがたくさんあるのに、
青峰くんはスッと
わたしの胸に手を伸ばした。
「や…っ‼︎」
「お…っ。すみれ、
やっぱ意外と巨乳だな♪」
「いやっ‼︎」
思わず青峰くんの手を、
叩いてしまった。
「ヘンタイっ!バカっ!キライっ!
む…胸とか…触りたいだけなら、
ぜんぜん一緒じゃないっ。
わたしは…青峰くんのコト…」
青峰くんの行動が
思いの外ショックで、
涙が溢れてきてしまい、
わたしは顔を隠すために、
サッと布団をかぶった。
「…っ⁈わりぃ。
つか、こんなコト、
好きな奴じゃなきゃしねーよ!
すみれだから…‼︎」
「え…⁇」
予想外のことばに、
思わず少しだけ布団から顔を出す。
そこにはこれまた予想外に、
少し赤くなって照れている
青峰くんの姿があった。
「だぁぁっ⁈
見てんじゃねーよ。…ったく。
…好きなんだよ。すみれのコト…。」
「青峰…くん⁇」
わたしは布団から顔を出した。
「保健室に運ぶのも、
目ぇ覚ますまで待ってんのも、
胸触りたくなんのも、
キスしたくなんのも、
全部すみれだからだろ?
おまえ、オレのコト
なんだと思ってんの?」
「巨乳好きの…エロ峰くん。」
「おいっ‼︎」
「うーそ♪
やっぱり…わたしも一緒だった。」
「あ?何がだよ?」
「わたしも青峰くんが好き。」
ニッコリしてそう言うと、
さっきよりも
さらに照れた青峰くんがいた。
これから…
いろんな表情の青峰くんが
見られるのかな。
「すみれっ!」
ペチンッ!
わたしに抱きついてきた青峰くんは、
性懲りも無く、
わたしの胸に手を伸ばしてきた。
「いってぇ!」
「もうっ!」
「これでも寝顔見てる間、
ずっとガマンしてたんだからなっ!」
「やっぱりヘンタ〜イ!」
いろんな表情は表情でも…
ほとんどエロ峰くん…かも⁈
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