第16章 -保健室-(青峰/宮地/赤司)
-青峰大輝×クラスメイト-
「おい…すみれ…大丈夫かよ?」
「ん…⁇青峰…くん?」
聞き覚えのある声で目が覚めた。
なんで朝から青峰くんが…?
「はぁ…やっと起きたか。」
朝じゃない?それに…保健室…?
「わたし…?イタ…ッ」
頭が痛い…。
「覚えてねぇの?すみれ、
サッカーボール当たって、
倒れたんだぜ?」
「うそ…?そぉいえば…」
言われてみれば…そんなような…。
「おまえ、反射神経ねぇのなぁ。」
「しょーがないじゃん!
青峰くんみたいに
スポーツ万能じゃない人なんて、
この世にたくさんいるんですぅ。」
憎まれ口を叩いてみたけど、
青峰くんが心配して…
あの青峰くんが、
ココに来てくれたことが嬉しかった。
「つか、すみれ、おまえ、太った?」
「え…っ⁈」
「おまえ、意外と重いのな。」
…っ⁈
「もしかして…ココまで…
青峰くんが運んでくれたの⁈」
「他に誰がいるんだよ?」
サーッと血の気が引いていくのが、
自分でわかった。
「ダ…ダイエットします…。」
嬉しかったのもつかの間…
好きな人に重いって言われるとか…
もうフラれたも同然…。
「あ⁈なんでだよ⁈
”意外と”っつったろ⁈
そんくらいでちょうどいいだろ?」
そう言って、
青峰くんはわたしの頭を小突いた。
「青峰くんて…」
「あ⁈」
バカなの⁇天然⁈
そう思ったけど、口には出さず、
わたしは起き上がろうとしたが、
まだ少しフラついてしまった。
「おいっ!ムリすんなよ。」
すぐに青峰くんが支えてくれた。
「ごめん。ありがと。」
「すみれ…おまえ…」
「ん?あ…もう大丈夫だよ?」
本当は少しボーッとするけど。
青峰くんはジッと
わたしの顔を見てるかと思ったら、
だんだん視線が下がっていった。
「すみれって…意外と胸あんのな♪」
わたしを支えてくれてる
青峰くんの手が、少し胸に触れていた。
「きゃあっ。」
わたしは慌てて離れた。
「もうっ。青峰くんっ!
バカっ!ヘンタイっ!」
「ヘンタイって…おまえなぁ。
すみれさぁ…
オレのこと…キライか?」
「へ⁇キライじゃ…ないけど…」
むしろ…好きだけど…。
「…っ⁈あ…青峰くん?!
な…なに⁈」