第14章 -告白-(虹村修造)★
-虹村side-
「お前はいーよなー。
確実に”お姫さま”からもらえるだろ?」
「は⁈なんのことだよ?」
昼休み…
食堂でクラスの奴らと飯を食ってると、
突然1人がオレに言ってきた。
「だよなぁ。」
「つか、コイツ怖いのにモテるし、
1つどころじゃないんじゃないの?」
別の奴らも言う。
「だから、なんのことだよ⁈」
「バレンタインだよ!チョコ!
来週じゃん!」
バレンタイン…??
あぁ…そんなイベントあったなぁ…。
「いらねーよ。めんどくせぇ。」
「「うわっ。言ってみてぇ(笑)」」
「ふぅん…
虹村くん、チョコいらないんだ〜?」
…⁈
「ひかりさん⁈…ゴホッ…ゲホッ…」
「「(お姫さま…っ‼︎)」」
突然後ろに現れたひかりさんに驚き、
オレは食べてた焼きそばパンを
喉につまらせ、
思いきりむせてしまった。
「ちょっ…大丈夫⁇」
ひかりさんが背中をさすってくれたが、
クラスの奴らの視線が気になり、
慌ててひかりさんの手から離れて
お茶を飲んだ。
「…大丈夫ですから。」
オレは冷静を装ったが、
ひかりさんの顔が見れなかった。
「おひ…露木先輩!
虹村にチョコあげないんですか⁈」
「えっ?」
バレンタインの話をし始めた飯田が
馴れ馴れしくもひかりさんに
話しかけた。
…っ⁈
あいつ…余計なことを…。
「う〜ん⁇
バスケ部の皆にはいつもあげるけど…
虹村くん、さっきいらないって
言ってたしな〜(笑)」
…っ⁈
飯田の奴、余計なことを…‼︎
「あ!じゃあ、虹村の分、
オレにください!」
「じゃ、バスケ部入ってね♪」
ニッコリして見つめられた飯田は、
真っ赤になって思わず頷いていた。
ひかりさんはその様子を見て、
クスクス笑っていた。
「あ!
チョコの話しに来たんじゃなかった。
虹村くん!
今日、部活前にミーティングやるから、
いつもより10分早く集合ね。」
「あ、はい。わかりました。」
「ひかり!
次、音楽室だよー。そろそろ行こ!」
「あ、うん!
じゃ、また部活でね。」
友だちに呼ばれたひかりさんは
オレの肩をポンとして、
バイバイと手を振って行ってしまった。
ひかりさんからならほしいけど…
ひかりさんは平澤さん…だよな。