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〜Mint Candy Story〜

第2章 -百合-(氷室辰也)★


-氷室side-



少し頬を触っただけで、
顔を赤らめる彼女は可愛らしい。
日本の女のコはスキンシップが
苦手なんだろうな。


そんなことを考えていると、
彼女に自分の名前を言われた。



オレは思わず彼女を
さらに見つめてしまった。



驚いた。



1つ目はオレの名前を知っていたこと。


2つ目は彼女の名前。
適当に「百合」と呼んだのだが、
「ユリナ」というらしい。



「なんでオレのこと…?」


「ウィンターカップ観たんです。
東京で。」


それでか…。



「わざわざ東京まで観に来るなんて、
物好きというか熱心だね。」


「物好きっていうかバスケ部だから。」


「バスケ部?」


「わたし、
秋田東高校の男子バスケ部の
マネージャーしてるんです。」


そういうことか。
今度こそやっと繋がった。



「キミみたいな
マネージャーがいて羨ましいな。
ウチはマネージャーがいないからね。」


「なら、ウチに来ます?
氷室さんなら大歓迎です(笑)」


「それはプレイヤーとして?
それとも男として?」


オレは少しからかう。


「えっ⁇そんなの…
プレイヤーとしてに
決まってるじゃないですかっ‼︎」


「そっか。それは残念。」


オレが何か言うたびに、
その都度反応するのが可愛い。


「ユリナ、まだ時間大丈夫かい?
気分直しに少しお茶でもしないか?」


「え…?わたしは大丈夫ですけど…
陽泉て寮ですよね?時間…」


「あぁ。
今日は仲村先生のトコに行くから、
寮には門限遅れるかもしれないと
念のため連絡しておいたんだ。
まさかそれが役に立つとはね♪」


「仲村先生?
わたしも仲村先生のトコに
行ってたんです。」


「なんだか共通点が多いな。
じゃ、行こうか。」



ちょっと強引な気もしたが、
オレはそのままユリナと
駅ナカのカフェに入った。


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