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〜Mint Candy Story〜

第2章 -百合-(氷室辰也)★


-ゆりなside-



香山先輩と仲村先生の所へ行き、
香山先輩が電車をおりたあと…
目の前のサラリーマンが
携帯で電話を始めた。


耳障りな声…
踏ん反り返って座っていて、
座り方からして腹がたつ。


最初の3分は我慢した。


5分たった。


もう限界っ!!



「あの!電話!
うるさいんですけど。
緊急の電話でもなさそうなのに、
何分話してるんですか⁈」



そこからはあっという間だった。


そのサラリーマンに絡まれていたら、
周りは皆無視していたのに、
とてもキレイな男のコが
間に入ってくれたのだ。



「おいっ。百合っ!」



え…?


なんで名前知ってるの…?



そんなこと聞く隙もなく、
今度はサラリーマンが
助けてくれた男のコに
殴りかかってきた。


だが、それも男のコは華麗に避けた。


周りから叫び声があがってたけど、
あのサラリーマンが
勝手にコケただけなんだけどな。



おりる駅ではなかったけど、
男のコが目で合図してきたので、
わたしはそれに従って、
いったん電車をおりた。


電車は行ってしまったのに、
ずっと手を繋いだまま…。



思わず見上げて、
男のコの顔を盗み見る。



キレイな男のコだなぁ。



そういえば、
「百合、相変わらず気が強いな。」
とも言っていた。


こんなキレイな男のコ…
知り合いだったら、
忘れないと思うんだけど…。


でも、なんか見たことある…


”観た”こと…




あれ…ジャージ…この色って…
陽泉⁈しかもバスケ部だ…




この人もしかして…
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