第7章 愛を聞かせて/銀時
「んんっ……あ、ぁぁ…!」
なんとも色っぽい声で果てた銀さんはその後しばらくの間、上がり切った息だけを響かせていた。
どの位の時間が経っただろうか。
だいぶ落ち着いた吐息の向こうでガサゴソと変な雑音が聞こえる。
一体何をしてるんだろう。
そんな風に一瞬は首を傾げたが、私はその音の正体に思い当たる節があって思わず笑みを零した。
『……事後処理中?』
「賢者タイム中とも言う」
『ぷっ』
子種と一緒に酒まで抜け出たのか、
普段通りの飄々とした声音に戻った彼はコロコロと喉を鳴らして笑う私にこんな事を言った。
「んじゃ次はお前の番な」
『え!? い、いや……そんなっ』
「駄目。俺の云うことは絶対」
この後、自他共に認めるドSな彼に散々いじめ抜かれるのだが……それはまた別のお話。
【愛を聞かせて】完
Thank you to picking up my dream!
2014.9.21 山口