第5章 止められない想い。【裏要素あり】
荒い息のまま私は悠に抱きつき、彼の鼓動を感じた。
ドクン、ドクンーー
規則的に脈打つ音は私に安心感を与え、心が暖かくなっていく。
悠「… 花音。好きだ。」
少し掠れた声のまま私の耳元で悠が呟く。
その声に絶頂を迎えたばかりの私の体の芯が熱くなるのを感じた。
「私も、好き、大好き。」
私は彼に抱きつく力を強める。
悠は私の髪を優しく撫でながら、耳元にキスを落とす。
悠「なぁ… 顔見せて?」
情事の後の熱も覚めぬまま、蕩けた眼で彼と視線を合わす。
悠は、ふっ、と柔らかく笑うと私の頬にキスをした。
ちゅっ、と音をたて悠の唇が離れる。
悠「すげー可愛いな。お前。……感じてる顔も…めちゃくちゃ良かった。」
私は急速に、顔に熱が集まるのを感じた。
「ーーーー/////……恥ずかしいよ」
悠「…何で?俺しか見てないし……いいだろ?」
悠は私の頬に手を添え、悪戯に笑みを見せる。
こういうやり取り……本当に幸せすぎ……////
悠のこんな顔…皆は知らない。
私だけが知ってる蕩けるように甘い彼。
知れば知るほど、一緒の時を重ねるほど、悠を好きになっていく。
「……そう、だけど……言われなれてないんだもん…どうしていいか、わかんなくて……////」
悠「どうもしなくていいよ。…俺が言いたいだけだから。」
その言葉に私の顔は耳まで真っ赤に染まり、心臓の鼓動はうるさいほど鳴り響いていく。
「……… 悠………ありがとう(小声)…」
悠「…ん?…どうして?」
「私を好きになってくれて……////」
悠はふわっと柔らかく笑うと私の唇に触れるだけのキスをした。
悠「……それは、俺のセリフ。本当、菜奈には感謝だわ。」
「菜奈…??」
悠「花音をバイトに誘った張本人だろ?……それで……俺とお前がこうして一緒になれたんだからさ。」
「…本当だね。菜奈にお礼しなくっちゃ!」