第2章 ただ求めればいいもの
―――――っ!?
頭が真っ白になる。
何で私・・・悠さんに抱きしめられているの・・・?
悠「遊びのつもりなんて俺は言った覚えない!勝手に決めつけてんなよ!」
悠さんの胸から伝わる鼓動が私と同じように速いのに気づく。
「でも・・・彼女いるって・・・」
涙が頬をつたう。
私の言葉に私を抱きしめる力が強くなるのを感じる。
悠「ははっ…んなもんいねーよ。」
悠さんは呆れたように笑い、私の髪に顔をうずめる。
―――彼女・・・いない・・・?
意味がわからず悠さんの顔を見上げると
やわらかく微笑む悠さんがそこにいる。
悠「それ、俺の女避けの嘘なんだよ。・・・何だ。そんなこと気にしてたのか。」
私の頭は真っ白になり、思考は完全に止まったまま。
じゃあ・・・私は悠さんを求めていいの―――?
好き・・・大好き・・・
悠さんが・・・好き
伝えたかった言葉は私の口から吐き出されることはなく、
ただただ私は悠さんの胸にしがみつくことしかできなかった。
まるでそうすることで想いが伝わるかのように
悠「なぁ花音・・・俺のもんになれよ。」
私は悠さんの胸に顔をうずめたまま小さく頷いた―――