第5章 止められない想い。【裏要素あり】
そのまましばらくの間、私は悠の腕の中に包まれていた。
悠の腕の中はとても居心地が良く、私はついうとうとしてしまっていた。
悠「__っ。花音っ!」
悠の声にハッとし見上げると、眉を下げ困ったような笑顔の彼がいた。
どうやら私は眠ってしまっていたようだった。
「あ…… 悠っ!……ごめん、寝ちゃったみたい///」
何となく恥ずかしくなりうつ向くと彼の指によって顎を掴まれ上を向かされてしまった。
目の前の悠はいつもの柔らかい笑顔で私を見つめている。
悠「…いいよ。そんだけ、俺に抱き締められてんのが心地良いってことだろ?」
そう言うと悠は私の頭を優しく撫でた。
私は気持ちよさに目を閉じ、彼の手を感じていると、クスッと彼が笑っていた。
目を開け彼を見る。
悠「くすっ……また寝ちゃいそうだな。…幸せそうな顔しちゃって……本当、可愛い。」
彼は少し頬を赤らめると愛しそうに私を見つめていた。
ドクン、
と一際大きく胸が鳴る。
「……悠………」
何気ない彼の言葉や仕草によって、私の中の彼への想いがどんどんと膨らんでいく。
こんなに好きになって良いのだろうか
好きな人にこんなにも愛してもらって良いのだろうか
悠「………ん?」
"私なんかでいいの___?"
心で呟いたはずの言葉は、無意識に私の口から漏れていたようで、自分の声が耳に届き私は驚きを隠せずにいた。
悠「……バカ。……お前がいいんだよ///。つか、花音しかいらねー。」
頬を赤らめたまま彼はそっと私の唇に自分を重ねた。
すぐに熱は離れてしまうが、目の前には私を見つめる彼の綺麗な瞳があった。
悠「…信じらんねーなら何回だって言ってやるよ。………好き、好きだ。……すげぇ好き。…俺……桧山悠は高嶺花音のことを愛しています。」
「~~~~っ…… 悠っ////!」
「わ、たしもっあなたが……大好きぃっ///!」
知らぬまに溢れた涙を彼の指が掬う。
私と悠は微笑み合うともう一度キスをした