第8章 私は兄が嫌いで好き?〈及川徹〉
何気ないある日の朝―。
徹「朱鳥〜!朝だよ〜起きてる?!!」
朝からハイテンションで私の部屋をノックもせずにドアを開けてきた。
徹「…あ……。」
「……。」
丁度私は制服に着替えている途中だった。
「………!!…さっさと…出ろ!!この変態!!!」
私はとっさに近くにあったバレーボールを投げつけた。
徹「うっ!!」
変な声とゴスッという顔にボールが当たる音と共にドアノブから手を離した隙にすぐにドアを閉めた。
さて、もうお気づきだろう。
この『徹』というのは私の一つ上の実の兄だ。そして同じ青葉城西高校に通う三年で私がマネージャーを務める男子バレー部の主将だ。
スゴく異性からモテるようだが私に理解不能。
あんな変態のどこがいいんだか。