第79章 素直になりたい恋心〈松川一静〉
松「じゃあ俺もひとつお願いあるんだけど。」
私が泣き止むまでずっと抱きしめていて、泣き止むと、私の顔を見てそう言った。
「?…何?」
松「俺のとこも下の名前で呼んで?
俺も"朱鳥"って呼びたいし。お前と花巻が呼び捨ててま呼んだり、楽しそうに話してるのみると俺だって嫉妬ぐらいするんだからな?」
私は少し震えた声で呼んだり
「…い、一静…。」
恥ずかしかったけど、私も呼びたかったし呼んでほしかったから、恥ずかしさよりも嬉しさの方が強かった。
一「ん。」
一静……も嬉しそうに少し笑ったように見えた。
「好き……。大好き……一静のこと……!」
嬉しくて……
嬉しすぎて私は一静にすがるように首腕を回した。
一「俺もだよ、朱鳥。」
そして私たちは強く抱きあった。
-素直になりたい恋心-
END